フェイシャルエステの資格取得方法

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フェイシャルエステの資格

美容のお手伝いをするエステティシャンは、常に幅広い知識や技術を身につけておかなければいけませんよね。

効果の高いハンドマッサージなどのテクニックや化粧品を提供できるのはもちろんですが、それだけでは足りないこともあります。

そんなときに心強いのが、レベルを示す指針となる資格です。エステサロンを経営する上ではもちろん、美容業界の就職にも有利に働きます。

ここでは、数あるエステ資格の中から、人気の高いフェイシャルエステの資格について紹介します。

フェイシャルエステの資格を取得する方法

フェイシャルエステの資格には、団体や企業等が認定している民間資格やCIDESCOやITECといった国際資格があります。公的資格制度がないので、国家資格というものはありません。

レベルによって資格取得方法は異なりますが、基本的には「スクールへ通う方法」「通信教育を受ける方法」「実務経験を積み試験に合格する方法」があります。

実務経験がない場合は、資格を取得するまでには受講したカリキュラムごとに発行される修了証、つまりディプロマが必要になります。ディプロマは資格ではなくスキルの証明となるものです。

ディプロマを取得したあと試験を受け合格できたら、各協会から認定資格が発行されます。

フェイシャルエステ資格の種類

ここでは、フェイシャルエステの資格にはどのような種類があるのかを紹介します。エステティシャンとして仕事のスキルアップや自宅開業に役立ちます。

一般社団法人日本エステティック協会の資格

日本エステティック協会とは、エステティシャンの職能団体です。10万名以上の人が日本エステティック協会の資格を取得して、個人または法人で活躍しています。

それぞれの資格条件や能力基準を設けているので、自分のレベルに合わせてキャリアアップが目指せます。各資格の認定証として、ディプロマと資格バッジが交付されます。

資格名 資格目的 資格条件/試験内容 受験料
認定トータルエステティックアドバイザー 指導者としてのエステティシャンになる為の資格です。 上級エステティシャン試験または旧TEA第一次・第二次試験に合格していることが条件です
・ケースヒストリー作成
・小論文
・面接
5,100円
認定上級エステティシャン 理論・技術のすべてを理解し最上級のプロエステティシャンになるための資格です。 協会指定の資格取得やコース修了または資格取得後の実務経験が必要です。
・技術試験
(フェイシャル・マニキュア・メイクアップ・ボディ・ワックス脱毛)
・筆記試験
筆記試験:10,800円
実技試験:21,600円
認定エステティシャン 基礎理論・技術を理解し実践するプロのエステティシャンになるための資格です。 センター試験合格と協会指定コース修了または実務経験3年
・技術試験(フェイシャル/ボディ手技のみ)
・筆記試験/エステティシャンセンター試験
10,368円
認定フェイシャルエステティシャン エステの基礎知識を認定している資格です。 資格条件は特になし。
・筆記試験
個人:8,000円
団体:7,500円

日本エステティック協会の認定校について

日本エステティック協会認定校は全国にあり、協会が定めた条件が整った、学校法人やエステティシャンが主催するスクールなどがあります。受講時間に応じて取得できる資格もそれぞれ違ってくるので、事前に確認をしてください。

受講時間 取得できる資格
300時間コース 認定エステティシャン資格
1,000時間コース 認定エステティシャン資格
認定上級エステティシャン資格
認定トータルエステティックアドバイザー資格
CIDESCO認定校 CIDESCOインターナショナルエステティシャン資格

日本能力開発推進協会の資格

日本能力開発推進協会の資格は、個人の知識や技能を客観的に判断し認定している資格です。医療などの多方面で評価が高く、幅広く活躍できる認定資格が取得できます。在宅で受験することも可能です。

資格名 フェイシャルリンパケアセラピスト
資格目的 エステの基礎やオイルの知識、オイルトリートメント技術を証明する資格です。
資格条件/試験内容 当協会の教育訓練を修了した人が条件です。
・トリートメント理論について
・施術に関わる人体の仕組みについて
・クライエントへの施術方法について
・クライエント対応について
・サロン開業ノウハウについて
・キャリアオイルの種類、特性について
・精油の種類、特性について
・症状別トリートメント
・アロマテラピー
受験料 5,600円

日本エステティック業協会AEAの資格

日本エステティック業協会AEAは、エステティシャンの技術と知識レベルを試験によって判定し、認定資格を付与しています。三段階にレベルアップして取得できるシステムでエステティシャンのキャリアアップも図れます。

AEA認定エステティシャンは一般財団法人日本エステティック試験センター試験 に合格して申請することでも取得できます。

資格名 資格目的 資格条件/試験内容

験料

AEA認定エステティシャン エステの基礎知識と技術の知識を認定した資格です。 カリキュラム履修または実務経験1年ある人。
・一次筆記試験
・二次実技試験
14,040円
AEA上級認定エステティシャン フェイシャルやボディの総合的知識や技術を持ち、幅広く柔軟な対応を実践できる上位資格です。 実務経験2年または基礎知識資格と実務経験1年の人。
・一次筆記試験
・二次実技試験
17,028円
AEA認定インターナショナルエステティシャン エステの技術や知識を人材育成ができる資格です。 上級資格取得後に実務経験2年または、上級資格保有と実務経験5年ある人。
・一次筆記試験
・二次実技試験
27,000円

日本エステティック業協会AEAの認定校について

日本エステティック業協会AEAの認定校では、豊富な知識と技術をもったAEA認定講師の指導が受けられます。エステの全般を学ぶことができるので、現場にでても仕事で活躍できるエステティシャンに育ちます。

受講時間 取得できる資格
300時間コース 認定エステティシャン資格
1,000時間コース 上級認定エステティシャン

フェイシャルエステ資格の難易度は?

エステ資格取得の合格率は約80%です。スクールや認定校での受講をしっかり受けて勉強をすれば、ほとんどの人が合格できるといえます。

フェイシャルエステのほとんどの筆記試験では、フェイシャルとボディの共通問題が100問マークシート式になっています。筆記の場合は70%以上の得点が取れれば合格となります。

実技試験でもボディとフェイシャルの技術力確認テストが行われます。難易度が低い資格だと、エステ機器を使用せずに手技のみの実技テストが行われます。難易度が高くなっていくと、メイク、マニキュア、脱毛などの実技が加わり口頭質問の受け答えも試験の内容に入ってきます。

フェイシャルエステの資格を短期間で取得する方法

短期間でフェイシャルエステの資格を取得したいのであれば、日本エステティック協会が行っている「認定フェイシャルエステティシャン」の資格がおすすめです。

フェイシャルのみの資格が取得でき、試験を受けるのに必要な条件もありません。エステの基礎知識をしっかり勉強すれば誰でも受けることができます。

その他の資格はボディエステも内容に含まれているので、それなりに時間が必要となります。

例えばボディケアが一緒になった認定エステティシャンの資格を取得したいのであれば、各エステ協会が行っているコースを修了するか現場での実務経験が必要となっていきます。

実務経験は最低でも1年は必要となってくるので、エステ協会に認定された講座を受けて修了認定証を貰う方が短期間で済みます。

1日で修了する短期集中講座もあるので、受けたい協会の講座をチェックしてみましょう。

フェイシャルエステに資格って必要なの?

フェイシャルエステの施術を行う場合、必ずしも資格は必要ではありません。しかし、首から上の施術を行う場合、「美容師免許」が必要です。美容師法によって美容師免許がないと施術を行うことはできないのです。

フェイシャルエステの施術をするには、まず美容師の国家試験に合格していることが前提で、フェイシャルエステの知識と技術の証明になる認定資格を取得していく形になります。

エステでも首から下の施術を行う場合は、美容師免許や資格は特に必要ありません。しかし、プロとして人の肌に触れるサービスを提供するのであれば、知識や技術を身につけて認定資格を取得しておくことをおすすめします。

シェービングの施術を行う場合

カミソリを使用したフェイシャルシェービングの施術を行うには「理容師免許」が必要です。顔だけでなくボディのシェービングも、理容師の資格がない人はできません。

ケミカルピーリングの施術を行う場合

フェイシャルエステの人気メニューでもあるピーリングですが、ケミカルピーリングは平成12年11月に厚生労働省が「医師のみが行える医療行為である」と通達しています。よって、医師免許がない人はケミカルピーリングの施術を行うことはできません。

フェイシャルエステに必要な美容師資格を取得するまでの流れ

エステサロンでお客様にフェイシャルの施術を行う場合、美容師免許が必要になります。

美容師免許の資格は、国家試験に合格して美容師免許登録申請をし、美容師名簿に登録されることで資格が取得できます。

国家試験を受験するには、厚生労働大臣が指定する美容師養成施設(学校)を卒業する必要があります。美容学校へ通って、国家試験を取得するまでのにかかる期間や必要や費用について紹介します。

美容師学校について

美容師専門学校は、2年で卒業できる昼間課程と2年~2年半ほど(学校によって異なる)で卒業できる夜間課程があります。

通信制もあり、自宅で美容の事を学びながら単位ごとにレポートを提出し、年に数回の面接授業を受けることで卒業できます。卒業までの期間は順調にいけば、最短3年で修了できます。

美容専門学校の入学資格は、学校によって異なりますが、一般的には高校卒業以上で、中学卒業後から入学できるところもあります。通信制のスクールへ通う場合は、美容室で働いていることが条件の所もあるので注意しましょう。

美容専門学校卒業までにかかる費用は、学校により様々ですが、昼間課程の場合200万円~300万円程度、夜間課程は150万円~200万円程度、通信課程は50万円~100万円程度必要になります。

美容師国家試験について

美容師の国家試験は、年に2回あり、学科試験と実技試験に合格する必要があります。合格率は年度によって異なりますが、50~90%ほどです。

筆記試験の内容は、関係法規・制度、公衆衛生・環境衛生、感染症、衛生管理技術、人体の構造及び機能、皮膚科学、美容の物理・化学、美容理論から出題されます。無得点の課目が無く60%以上の正答率で合格です。

実技試験では、衛生上の取扱試験の減点が20点以下で、カッティングとワインディングの減点が共に30点以下であれば合格となります。

実技試験及び筆記試験の受験料は25,000円で、実技試験か筆記試験のどちらかのみ受験する場合は12,500円必要です。

フェイシャルエステの資格取得に必要な費用

専門学校などに通って学ぶエステスクールと自宅で学べる通信教育、それぞれどのくらい費用がかかるのか紹介します。

専門学校で必要な費用

専門学校の場合、フェイシャルエステのみの学習ではなく、ボディを含めたエステ全般の知識や技術の習得を目指すことが殆どです。ここでは、認定フェイシャルエステティシャンの資格が目指せる専門学校の費用を紹介したいと思います。

認定フェイシャルエステティシャンの資格が目指せる専門学校の費用一覧

専門学校 コース名 費用
ハリウッド美容専門学校 トータルビューティ科
(昼間・夜間2年)
初年度納入金:28万円~129万円
東京美容専門学校 エステティック科(1年) 1年間総額:1,016,000円
(その他の諸費用:411,920円)
グラムール美容専門学校 エステ科(2年制) 初年度納入金:108万円
ECCアーティスト美容専門学校 エステティシャンコース(2年) 初年度:1,170,000円
2年次:1,090,000円
※AO入学奨学金適用後
教材費・諸経費:274,230円
東京文化美容専門学校 トータルビューティ(昼間部) 1年次:940,000円
2年次:810,000円

専門学校は2年制のコースが多く、費用は初年度で約100万円前後が相場となっています。認定フェイシャルエステだけでなく、それ以外のエステ資格の取得を目指すこともできます。

通信教育で必要な費用

通信教育は、専門学校に通う時間がない社会人の方や主婦の方に大変人気がある学習方法です。自分のペースで場所や時間を気にせずに勉強できるメリットがあります。たくさんある通信講座の中から、おすすめを紹介します。

通信教育講座名 取得できる資格 費用
<資格のキャリカレ>
フェイシャルリンパケアセラピスト講座
(標準学習期間3ヶ月)
フェイシャルリンパケアセラピスト 一括費用:47,000円
<たのまな>
オリエンタルリンパドレナージュ 小顔リフトアップケア講座
(標準学習期間3ヶ月)
オリエンタルリンパドレナージュセラピスト 受講料:49,000円
<SEASメディカルリンパアカデミーオンラインカレッジ>
フェイシャルリンパドレナージュ資格取得講座
(標準学習時間3ヶ月)
JMT認定メディカルリンパフェイシャリスト 一括費用:52,000円
<スリムビューティハウスアカデミー>
通信教育コース
(スクーリング16日間・1年半以内に全課程を修了しない場合無効)
日本エステティック協会認定エステティシャン
日本エステティック業協会AEAエステティシャン
受講料:265,650円
<メナードビューティアカデミー>
通信科
スクーリング:土日クラス22日(約5ヶ月)
夜間クラス43日(約6ヶ月)
在宅学習:標準5ヶ月
日本エステティック協会認定エステティシャン 学費:280,000円

通信教育の学費は、目指す資格によって異なります。スリムビューティハウスやメナードの通信教育の場合、フェイシャルを含めたエステ全般の学習を行い、一般社団法人日本エステティック協会認定エステティシャンの資格を目指します。そのため、スクーリングが必須となっているので費用も高く30万円近く費用が掛かります。

その他の資格通信講座では、フェイシャルの資格に特化した内容です。これらの学習期間はスクーリングもないため短く、スクーリング希望者は別途費用がかかります。通信講座費用の相場は、4万円台~5万円台となっています。

フェイシャルエステの資格取得でおすすめのスクール

難易度の高いフェイシャルエステの資格取得を目指す方や、本格的にフェイシャルエステについて学びたい方におすすめのスクールを紹介します。

東京美容専門学校

2年制の専門学校が多い中、エステティック科では1年でフェイシャルエステをはじめとした、エステ全般の学習を行えます。

費用はやや高めですが目指せる資格が多いので、フェイシャルエステと併せて他のエステに関する資格取得も目指したい方におすすめです。就職支援にも力を入れていて、就職活動方法など一人一人親身に相談に乗ってくれます。

コース名 エステティック科
受講資格 高校卒業以上、高校卒業見込み、大検合格者、高校卒業過程認定試験合格者
およびこれらと同等と本校が認めた方/選考あり
受講料 入学金:100,000円
授業料:456,000円
実習費:240,000円
施設維持費:220,000円
その他諸経費:411,920円
ローン 奨学金制度あり
標準学習期間 修業年限1年
取れる資格 認定フェイシャルエステティシャン
認定衛生管理者
TAHB認定リフレクソロジー
認定ボディエステティシャン
アロマテラピー検定
TAHB認定ハワイアンロミロミ
認定上級エステティシャン
TAHB認定リンパドレナージュを目指す

東京美容専門学校の公式サイトはこちら

ニールズヤード・ホリスティックスクール

ニールズヤード・ホリスティックスクールは、アロマやオーガニックコスメなどの商品販売だけでなく、認定フェイシャルエステティシャンの資格スクールにも対応しています。

日時は限定されていますが、アロマやオーガニックコスメが好きな方、フェイシャル技術を身につけたい方、ニールズヤードの製品を使用したい方などにおすすめのスクールです。

コース名 AJESTHE認定フェイシャルエステティシャンクラス
受講資格 全ての方
受講料 134,000円(教材費含む)
ローン オリエントコーポレーションの学費サポートプラン
標準学習期間 全11回クラス(約半年・60時間以上)
取れる資格 認定フェイシャルエステティシャン

ニールズヤード・ホリスティックスクールの公式サイトはこちら

フェイシャルエステの資格取得でおすすめの通信講座

資格情報サイトを見るとたくさんの通信講座がありますが、ここでは講座内容から特におすすめの講座やコースを紹介します。スクーリングを行っている講座もあるので、実技面で不安がある方でも安心して受講できます。

たのまな

資格取得専門スクールで有名なヒューマンアカデミーの通信講座「たのまな」は、質の高い教材とプロフェッショナルな講師陣を揃えることで、通信講座でも必要な知識と技術をしっかりと学習できます。

受講生への学習フォローや修了フォローも充実しており、サロン開業に関するマニュアルがあるので、自宅サロン開業も夢ではありません。リンパドレナージュの講座も豊富に揃っているので、リンパドレナージュに興味がある方におすすめです。

コース名 オリエンタルリンパドレナージュ 小顔リフトアップケア
受講資格 特になし
受講料 49,000円
ローン 利用可
標準学習期間 3ヶ月
取れる資格 オリエンタルリンパドレナージュセラピスト

たのまなの公式サイトはこちら

たかの友梨美容専門学校

たかの友梨美容専門学校の通信講座は、通信教育コースと土曜通信コースがあります。

通信教育コースは、自宅で行うテキスト・問題集・DVD視聴の学習と20日間のスクーリングという構成で、知識と技術が習得できます。

土曜通信コースは、年に2回開講している講座で毎週土曜日スクーリングを行い6ヶ月間で卒業できる短期のコースです。

自宅学習とスクーリングを並行して学習し、技術を学べます。

コース名 通信コース 土曜通信コース
受講資格 原則として高等学校卒業の女性の方/書類審査あり
受講料 学費:168,500円
教材費:94,000円
認定エステティシャン資格取得希望者:26,000円
学費:246,000円
教材費:124,000円
認定エステティシャン資格取得希望者:26,000円
ローン 提携信販会社の教育ローンあり
標準学習期間 平均受講期間6ヶ月~1年/最長2年間延長可能
20日間のスクーリング受講あり
6ヶ月
取れる資格 認定エステティシャン
業界統一センター試験合格証
認定セラピスト

たかの友梨美容専門学校の公式サイトはこちら

まとめ

フェイシャルエステの資格には国家資格がなく免許制ではないので、無資格でもフェイシャルエステを行うことが可能です。(※美容師免許は必須です。)

しかし、資格がある方が知識や技術も深まりますし、就職や転職に有利であったり、お客様への信頼度が高まったりするので資格は取得しておいたほうがメリットが大きいといえます。

しっかりエステを学びたい人は、フェイシャルエステも含めたエステ全般の学習ができる専門学校がおすすめです。

できるだけスピーディーにフェイシャルエステの認定資格を取得したい人は、難易度の低い資格や学習期間の短い通信講座の利用をおすすめします。

どの資格を目指し、どんな学習方法で勉強するかは、ライフスタイルや目指したい方向性などによって人それぞれ違うので、自身でよく検討して講座やコースを選択しましょう。

まずは、気になったフェイシャルエステ講座の資料請求をしてみてはいかがでしょうか。

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